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結露の話日本のすまいでは結露についての悩みや不満を多く伺います。 『換気をして下さい。加湿はしないで下さい。』 住まい手のくらしが制限される割に、結露はなくなりません。 設計者、施工者がほんの少し努力すれば、結露はなくなります。 結露のしくみ 暖かい空気は多くの水蒸気を含むことができますが、冷たい空気はほんの少しの水蒸気しか含むことができません。 これが結露です。 朝に暖房器具をつけたり、お昼になって気温が上がることで乾けばいいのですが、北側の窓や押入の中などの気温の上がらない場所ではいつまでも乾かず、やがて付着したホコリを栄養源にしてカビが発生してきます。 結露をなくす・・・その1 (財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)という日本の省エネ住宅を推進しようという半公共団体(?)が下記のような結露防止の4原則をあげており、一般的に結露の防止といえば、この4原則が持ち出されているようです。 今現在、家を大きくさわる予定はないが、目の前の結露をいますぐ!何とかしたい・・というかたはご参考にどうぞ。 結露防止の4原則
結露をなくす・・・その2 その1にあげた結露防止の4原則は、すべて今現在、目の前でおこっている結露に対する、対処療法的な方法ばかりで、根本的にすまいから結露をなくすには程遠い内容ばかりです。 でも、そんな我慢をしなくても 家の中すべてを暖める=全室暖房 を行えば、結露はおきません!! 単純なこことです。寒い場所がなければ結露はおこりません。 当然、いままでの家づくりのままで廊下やトイレ、脱衣場やお風呂まで暖めようとすれば、いままで以上に大きなエネルギーが必要になり、大きな経済的負担を覚悟しなければなりません。 でもそれが、いままでと同じぐらいのエネルギー消費量で可能だとすれば、どう思われますか? もって廻ったいいかたになってしまいますが、 「高断熱・高気密」というと、まだかなりの方が抵抗感を示されます。 オイルショックを受けて、昭和55年に日本で初めての省エネルギー基準が施行され、平成4年に新省エネルギー基準として改正されましたが、どちらの基準も、それを満たしたからといって結露がなくなるわけでもなく、生活の何が変わるのか、その姿が見えないような基準でした。 平成11年の『次世代省エネルギー基準』において、ようやく『全室暖房』、そのための『高断熱・高気密』という目標と手段がかかげられました。 全室暖房が実現できれば結露はおこりません そして、それを無理なく実現できる前提が、『次世代省エネルギー基準(以上)』を満たす高断熱と高気密のすまいです。
全室暖房の家 全室暖房といっても、家の中の納戸やトイレ、脱衣場や浴室など、すべての部分に暖房器具を設置する必要はありません。 通常は、密閉式(排気ガスが室内に出ないタイプ)の暖房器具をリビングやダイニングといった、人がいつもいる場所に設置し、この暖房器具の熱を、できるだけ他の部屋や部分にまわすような換気計画を図ります。 新鮮な空気をリビングに取り入れ、リビングの暖房で暖めた後、納戸やトイレ、脱衣場や浴室を経由して外に排気します。 いままでの家づくりは、必要な部屋をそれぞれ小さく区切り、廊下でつなぐ。といった作り方で、冬は小さく仕切られた部屋に、閉じこもって生活をしてきました。 一方、全室暖房の家では、家全体を暖めるため、部屋を仕切って閉じこもる必要はありません。 このように、全室暖房の家は 結露のかわりに 高断熱と高気密による全室暖房が実現できた時にも、多少の住まい方の注意があります。 によりますが、ぜひ、先ほどの結露防止の4原則と比べていただきたいと思います。 高断熱・高気密の家における住まい方マニュアル
各部屋に暖房器を設置し、外壁に面したすべての押入や物入れに排気用の換気扇を設置すれば、3の注意は、不要になりますが、その分費用もかさみますので、いままでの例ではそこまでの暖房はおこなわず、3の注意ぐらいは入居者の方にお願いしています。 先の結露防止の4原則と比べていかが思われますか? 先の結露防止の4原則は間違いではありません。 ただ、それは全室暖房ができない住まいにおいての4原則だということです。 次世代省エネ基準を推進すべくつくられた機構であれば、本当は、こんな4原則をかかげるよりも、 全室暖房が必要!! と、はっきりとうたった方がいいと思うのですが、いかがでしょうか。 |
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