ムクの木をつかいたい
構造材には当然ムクの木材を使います
この辺は杉、桧の産地で美作の県産材がいくらでもあります。
県産材の補助金ももらえるし、使わない手はありません!
(←参照:-近くの山の木をつかう-)
土台は桧。柱と梁は杉を使うことが多いです。
3.5寸(10.5cm)角の桧の柱では棟上げしたとき、なんかひょろっとした、頼りない感じがしてしまします。
杉だと4寸(12cm)角以上のものをさほどコストを気にしなく使え、梁も1サイズ大きなものを使うことになるので棟上げの時どっしりした印象、安心感が得られます。
どれも1等材といって結構節の多いものを施主さんの了解を得て使っています。
和室中心の家づくりではあまり節は好ましいものではないですが、私の設計のすまいではさほど気にならないと思っています。
ドアや窓の枠も杉。
幅の狭い棚などであれば杉のムク板が使えます。
でも、ここからが困ります。
すまいには収納スペースが欠かせません。
造り付けの収納家具や、物入の棚、机などをどうするか。
ムクの板では幅が広いと反ってしまいます。
棚板はポリ合板などの既製品の棚板材があり、きれいなのですが、、、
ここも木にするにはどうするか。
腰の高さの収納であれば天板が必要です。幅は45cmくらいほしい。
集成材・・・が一般的ですが、あのモザイクの様にピースがつながったものはどうも好きになれません。
予算があればムクの板を2枚つなぐのですが、予算のない現場では、、、
また、中の棚板や仕切りの板はなにを使おうか。
よく使うのはシナのランバーコア合板。でもこれは切り口がいまいち、、、。
裏方の収納棚では針葉樹の合板も使いました。
 針葉樹の合板で間仕切の家具や引出しを作ったこともあります。
針葉樹合板の木目は結構面白いものですが、面積が多くなるとちょっとにぎやかになってしまいますね。
節の少ない木目のおとなしいものがそろえばローコストな造作家具ができます。
次に使ってみたのはスプルースの積層合板 。
スプルースを3層または5層に張り合わせたもので厚みの種類も結構あり、何より元のサイズが2m×5mもあり、一枚の板で簡単に机までできてしまいます。
大判の板を現場で大工さんにカットしてもらって、たいていの造り付け家具や、家具の扉はこれで作ることができます。
でもスプルースは外国産。何となくスプルースの木目は日本人の感性に合わない、、、、。
小さなカウンターならこういった杉板の端材でOK。
杉の柾目はやはりきれいですね。
おりにつけ、適当な板材を探しています。
イメージはやはりムクの木!!
条件は
1.ムクの木の表情を持っていること。
2.2cm〜3.5cmぐらいの厚みのバリエーションがあること。
3.幅は60cmぐらいまではとれること。
4.手頃な価格であること。
5.国産で、できれば近いところで作っていること。
今、目を付けているのは柾目の杉を横に接ぎ合わせた杉柾目幅接板。
お隣の鳥取県の智頭。
車で1時間ちょっと。許容範囲です。
智頭の杉は早いうちに枝打ちをするため、柾目の材が取りやすいとか。
規格のサイズはないのですが、厚みも幅も注文により自由に作ってくれます。
あとはコスト!
今計画中の住宅で検討してみます。
ご参考までに
スプルース積層合板(スプルース積層ソリッドパネル)
池上産業株式会社 ウッドワイズ事業部
(ほかにタモや障子松の天板もあります。)
杉柾目幅接板
株式会社 サカモト
(ホームページには杉柾目幅接板は載っていませんが。)
(智頭杉の木製ブラインドや家具、杉の積み木なんかも作っています)
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